「堀先生の卒寿を祝う会」のご案内

金沢大学理学部素粒子論研究室で学んだ皆さま

「堀先生の卒寿を祝う会」のご案内

2016.7.1

堀尚一先生は、4年前、奥様を亡くされ、お独り住まいですが、お元気でお過ごしです。一昨年、卒寿を迎えられましたが、“勝手に幹事”の事情により、祝う会ができませんでした。ようやく今回、下記のように祝う会を開催いたしますので、ご出席をお待ちしております。ご一緒に、先生のご長寿をお祝いしましょう。
出欠のご連絡は、8月15日(月)までにお願いいたします。

日時:9月10日(土)18時~20時(受付17:30)
場所:金沢白鳥路ホテル山楽 2階宴会場スワン
〒920-0937 金沢市丸の内6-3  Tel.076-222-1212
会費:10,000円(通信費、祝い品、料理、その他含む)
お願い:ご連絡の際は下記のことをお書きください。
1)堀尚一先生の卒寿を祝う会に「出席」されるか「欠席」されるか
2)ご自身のお名前とご住所、卒業または修了年
3)電子メールアドレス
4)上記2)と3)の連絡先を、物理学同窓会および研究室の名簿に掲載
して良いかどうかの 可・否(事務連絡用で公表はいたしません)
5)ご意見、近況など
“勝手に幹事”:小島(昭和45年度M修了)、秋山(昭和45年度M修了)、問谷(元職員)

以上

この件に関する連絡先:
同窓会メールアドレス:renraku@kanazawa-u-physics-dousou.jp
〒920-1192 金沢市角間町
金沢大学自然科学5号館4階物理事務室内 金沢大学物理学同窓会事務局

平成27年度金沢大学物理学同窓会学術特別賞授与式

文責:古寺幹事、岡本幹事

平成27年3月9日(水)、金沢大学物理学コースの平成27年度卒業生、修了生の謝恩会席上にて、物理学同窓会学術特別賞授与式を行いました。受賞者は下記の3名の方です。
1.ナノ物理学研究室、 村上 拓さん
研究課題名「金ナノ接点の力学的・電気的特性の同時測定」
2.ナノ物理学研究室、 加藤 貴洋さん
研究課題名「水晶振動子力センサーの共振特性と探針の評価」
3.理論物理学研究室、 喜多 修平さん
研究課題名「高次元Ising模型における臨界指数」
授賞式では、受賞者に古寺幹事より表彰状と副賞の蒔絵つきボールペンを贈呈いたしました。

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受賞者の皆様、誠におめでとうございます。謝恩会は、終始和やかな雰囲気でとても良い会でした。卒業生修了生の皆様におかれては、今後も引き続き、研究に、仕事にご活躍下さい。

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追記:
授賞式の準備等について、謝恩会幹事の伊奈正雄さん(宇宙物理学研究室)には大変お世話になりました。謹んでお礼申し上げます。

安藤敏夫先生の最終講義がありました

2016年3月26日
文責:古寺哲幸

2016年3月末をもってご退官される生物物理学研究室の安藤敏夫先生の最終講義「高速AFMが拓いた蛋白質分子の生物物理学」が、2016年3月15日(火)14:10~15:10に自然科学5号館(旧理学部棟)2階大講義室にて開催されました。研究室の学生、物理学コース内外の学生や教職員の方々だけでなく、多くの卒業生や関係者の方々が聴講に訪れていました。

物理学コース長の鎌田先生から安藤先生のご経歴が紹介された後、安藤先生が、大学院時代からアメリカ留学を経て、1986年に金沢大学の城内キャンパスに赴任されてから現在に至るまでの研究活動などについて話されました。はじめに、赴任された当時に、研究助成金の申請をたくさんしたりして研究環境を整えてきたという苦労話や、発明されて間もない原子間力顕微鏡(AFM)を当時(1991年ころ)の院生と1年間で作り上げてしまった話などをされました。そして、安藤先生が苦心の末開発され、蛋白質分子が働いている姿を直接的に観察できる現在では唯一無二の顕微鏡となっている、高速AFMの開発に至った経緯や実際の開発の現場、その応用研究によって解き明かされた蛋白質の働く仕組みを解説されました。また最後に、安藤先生が貫いてこられた、独創(独走)的研究を推進するために重要な要素を、“ある程度”若い人たちへのメッセージとして述べられると共に、これまでお世話になった方々や機関へ感謝の意を述べられていました。

最終講義の最後には、安藤先生の研究室の学生からこれまでの感謝の意を込めた花束の贈呈も行われ、参加した安藤先生の研究室の関係者の方々と一緒に記念撮影が行われました。

最終講義の雰囲気

最終講義の雰囲気

感謝の意を込めた花束贈呈

感謝の意を込めた花束贈呈

最終講義が終わった後の記念撮影

最終講義が終わった後の記念撮影

平成27年度卒研発表会が開催されました

平成27年度数物科学類物理学コースの卒業研究発表会が、2月17日(水)に開催されました。例年通り、午前中は研究の概要を一人3分で口頭発表し、午後は詳細な内容をポスター形式で発表するという形式でした。同窓会からは、お菓子と飲み物を提供させていただきました。

全10研究室所属の32名の方が発表されました。いずれも大変優秀な内容でした。そして、その中でも特に優秀な発表内容であった3名の方を、学生、教員の投票で選んでいただきました。その方たちには後日、同窓会学術特別賞を授与させていただく予定です。
なお、受賞者および授与式の様子は後日改めてご報告させていただきます。

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金沢大学物理学同窓会会則改正に伴い新しい役員が決まりました

同窓会会則の平成27年10月改正により、準幹事及び学生幹事として以下の役員が決まりました

準幹事:鎌田啓一先生(物理学コース長)
学生幹事:高木大さん(M1)

また、明日2016年2月17日は物理コース4年の卒研発表会です。

以上、よろしくお願い致します。

平成27年度金沢大学理学部物理学科同窓会総会終了のお知らせとお礼

おかげさまをもちまして、同窓会総会はKKRホテル金沢において、平成27年10月31日(土)20時30分をもって無事終了いたしました。ご参加いただきました同窓生の皆さまに、謹んでお礼申し上げます。また、今回はあいにくご参加いただけなかった同窓生の皆さまにつきましても、総会開催に当たり色々なご意見をいただき、ありがとうございました。さらに、ご臨席いただいたご来賓の皆さま、物理コースの教員の皆さまにも、謹んでお礼申し上げます。

なお、総会での決議事項や写真等につきましては、まとまり次第順次ホームページに掲載させていただく予定です。

今後とも金沢大学物理学同窓会をよろしくお願いいたします。
物理学同窓会役員一同

追記:会則変更により、同窓会の名称が変更されました

平成27年度金沢大学理学部物理学科同窓会総会式次第

総会開会に先立ち:集合写真撮影

  1. 同窓会総会
    • 開会の辞・・・・・・・・・・・・・司会者
    • 会長挨拶・・・・・・・・・・・・・同窓会長(安達正明)
    • 議長選任
    • 総会議事・・・・・・・・・・・・・議長、同窓会役員
      1. 会則の変更について・・・・・・総務担当幹事
      2. 会計報告・・・・・・・・・・・会計担当幹事
      3. 現役員紹介と次期役員の選任・・現役員、新役員候補
      4. その他・・・・・・・・・・・・総務担当幹事
  2. 講演会
    • 新井豊子先生ご講演
  3. 懇親会
    • 物理コース長祝辞
    • 乾杯
    • 懇談
    • 御来賓挨拶
    • 懇談
    • 万歳三唱
    • 閉会の辞

卒業年分布

総会参加予定者の卒業年分布をご報告させていただきます。

学部・コース卒業生 大学院修了生
卒 業 年 人数 卒 業 年 人数 卒 業 年 人数 金沢大学学部卒は含まず
昭和29年 1 昭和49年 2 平成5年 1 修 了 年 人数
昭和32年 1 昭和50年 3 平成6年 2 昭和53年 1
昭和34年 3 昭和51年 1 平成7年 4 昭和54年 1
昭和35年 2 昭和52年 2 平成8年 3 昭和60年 1
昭和36年 3 昭和53年 4 平成9年 5 昭和62年 1
昭和38年 2 昭和54年 3 平成10年 3 平成1年 1
昭和39年 4 昭和57年 1 平成11年 4 平成4年 1
昭和40年 1 昭和58年 1 平成13年 2 平成9年 2
昭和41年 3 昭和59年 2 平成15年 1
昭和42年 2 昭和60年 1 平成19年 1
昭和43年 1 昭和63年 2 平成24年 3
昭和44年 3 平成1年 1 平成25年 1
昭和45年 1 平成3年 1 平成27年 2
昭和46年 2 平成4年 4

10月31日(土)の同窓会総会参加予定者

10月31日(土)の同窓会総会参加予定者です(10月28日更新)。

  • 御来賓
    • 堀 尚一 先生、元物理学科教員
    • 増崎 克 先生、元物理学科教員
    • 問谷 元子 様、元物理学科教室事務
    • 鎌田 啓一 先生、金沢大学物理学コース長
    • 青木 健一 先生、理工研究域数物科学系教授
    • 新井 豊子 先生、理工研究域数物科学系教授
    • 久保 治輔 先生、理工研究域数物科学系教授
  • 同窓生参加人数:94名

同窓会総会でのナノ物理学研究室新井豊子教授の講演予稿

2015年10月31日(土)の同窓会総会ではナノ物理学研究室の新井豊子教授の講演が行われます。こちらに予稿を掲載します。

走査型トンネル顕微鏡/非接触原子間力顕微鏡で捉えるナノサイエンス

ナノ物理学研究室   新井 豊子

2007年3月に新井が理学部物理学科教授として着任して、ナノ物理学研究室はスタートしました。同年4月に新4年生(ナノ研1期生)を3名迎え、本年3月に卒業したナノ研8期生までで26名を卒業させることができました。本年も、4名の4年生がナノ物理学の研究を始めました。4年生の課題研究(卒業研究)で、ナノ物理学研究室に入った学生のほぼ全員が同研究室の大学院博士前期課程に進んでいます。現在は、博士後期課程まで含め、10名の学生が、最先端のナノ物理研究に邁進しています。ナノ物理学と言っても何を研究するのだろうと思われるかも知れません。「ナノ」は、「ナノメータ」の意味で使われていて、ナノメータおよびサブナノメータサイズの原子や分子の量子力学的振る舞いを研究する新しい研究領域です。その中で、当研究室で、装置開発から始めて、未知のナノ物性探査に用いている走査型トンネル顕微鏡(STM)や原子間力顕微鏡(AFM)についてご説明します。

1980年代にSTMとAFMが発明されて以来、その原理を応用して多様な走査型プローブ顕微鏡(SPM)が開発されてきました。「先端が鋭利な探針を試料に近接させ、そのとき探針と試料間で授受される物理量(2つの物体間の距離に依存する)を一定に保ちながら探針を走査することによって表面像を得る」というSPMの原理は非常に単純です。その単純さと“原子が見える”という特筆すべき性能が多くの研究者達に様々なインスピレーションを与え、それ以前は理論的に想像する世界でしかなかったナノメータの世界を実測できる世界に変えました。2つの物体(試料と探針)間の位置を原子スケールの分解能で制御できる “SPM”は、「顕微鏡」の名を持ちながら、ナノスケールの表面観察法に留まらず、ナノスケールの物性測定法や原子・分子操作技術までを飛躍的に進歩してきました。今やSPMは、ナノサイエンス・ナノテクノロジー研究の最先端の研究・開発ツールとして、また、既に不可欠な汎用装置の一つとしても活躍しています。本講演では我々が独自開発してきた非接触原子間力顕微鏡(nc-AFM)を用いたナノ力学的分光手法を中心に解説し、近年、水溶液中でも原子・分子分解能を達成し、超高真空(UHV)室温環境下で原子操作に成功したnc-AFM(FM-AFMとも呼ばれる)のトッピックスを紹介して、新たに見えてきたナノサイエンスの世界を概観します。

我々は、走査型プローブ顕微鏡法(SPM)ファミリーのなかでも原子分解能を有するUHV STMやUHV nc-AFMおよび、それらの複合機を独自開発してきた。さらに、これらの独自開発装置を用いて、走査型トンネル分光法(STS)を基に、極近接させた探針と試料の間の印加電圧を掃引することによって探針-試料間の相互作用力を分光できる手法(非接触原子間力分光法:nc-AFS)を開発した。本手法では、相互作用力とともに電流変化、散逸エネルギーも同時計測できる。nc-AFSによって得られた結果は、ダングリングボンドを表面にもつ二つの凝縮系物体を極接近させたうえで印加電圧を変化させて静電エネルギー的にチューニングすることで、それぞれの表面電子準位からなる共鳴状態(共有結合)を形成できることを示唆した。また、nc-AFSを基にした相互作用力と電流の同時測定は、近接した2物体間のトンネル障壁の崩壊過程を評価し、電子伝導と相互作用力の相関を解析できる可能性を示した。トンネル障壁が崩壊するほどの近接した状態での電流-電圧特性の測定はSTMでは容易ではなく、相互作用力を利用して距離制御ができるnc-AFMでこそ実現できたものである。また、電流(すでにトンネル電流とは言い難い特性を持つ)の距離依存性から表面電子状態の解析ができる点は2つの物体の接触時の物性発現の機構に繋がると期待できる。一方、本手法で同時計測できる散逸エネルギーの主因は未だに議論が収斂しているとは言い難い状況である。しかし、探針-試料間印加電圧によって明確に変化する成分がある。これは古典的には2電極間の変位電流に基づくジュール発熱を想定すれば理解が進む。カンチレバーの振動によって表面に誘起される電荷が変化し、この変位電流が探針-試料を介した回路ループを流れることによって発熱し、機械的振動エネルギーが失われる。探針が試料に極接近すると、表面誘起電荷が古典的な静電気学によって予想される振舞からずれる傾向がある。表面電子の量子効果の挙動が問題となる。逆説的には、本計測が2物体が接触直前の界面電子状態を解析する手法となると予想される。

ナノ物理学研究室では、これらの、研究成果について、博士前期課程の学生でも海外で開催される国際会議で発表させています。下の写真は、今年9月にフランスで開催された非接触原子間力顕微鏡国際会議で、M1の稲村君がポスター発表している様子です。image1

以下の写真は、研究室の風景と、2010年に金沢駅前の石川県立音楽堂で、非接触原子間力顕微鏡国際会議(ncAFM2010)を開催したときの写真です。ncAFM2010会議の運営では、研究室の学生たちが頑張ってくれました。
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